9-8. 動物細胞へのDNA導入
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1) 化学物質を使ってDNA導入を促進する:トランスフェクション
細胞表面は負に荷電しているため、核酸は反発して細胞に接近しにくい
このため、トランスフェクション用試薬は一般に正電荷を持つ
DNA取り込み能をもつ細胞は集団の中の一部(数~数十%)と、その効率は必ずしも高くないため、導入細胞の特定や選別には、ベクター中のマーカー遺伝子の発言が必須 2) 物理的方法
物理的方法には、電気穿孔法、金粒子にDNAを付着させて力学的に細胞に打ち込むパーティクルガン法などがあり、大漁の細胞や、DNAの入りにくい組織などにDNAを導入するのに向いている https://gyazo.com/e29953697c265a02bb9cf43b1c58de46
3) ウイルスベクターを用いる方法
使用されるウイルスベクターは通常増殖欠損型になっており、ウイルスとして増幅することはない 他のウイルス
広い宿主域をもち、非増殖細胞にも感染できる
昆虫細胞のみに感染し、タンパク質大量産生のために使用される 4) 細胞に入ったDNAの運命
細胞に入ったDNAはoriをもって複製しない限り、短時間で細胞から排除される このため、導入遺伝子の発現は一過的発現にとどまる
ところが非相同組換え機構により、DNAが低い頻度でゲノムに組込まれる場合があり、このようにして遺伝子が組込まれた細胞は、導入遺伝子が恒常的に発現する安定形質転換細胞となる この場合、組込まれるDNAは多コピーで、組込み場所もランダム